近年、ヒトを含む多種多様な生物の全ゲノム配列の解読が行われ、人類は膨大な遺伝子情報を蓄積しています。ゲノムは生き物のデータベースのようなものであり、細胞はゲノムの中からそれぞれ必要な遺伝子情報を引き出し、タンパク質を合成することで生命機能を発揮します。
分子生物情報学教育研究分野では、ゲノム解析や遺伝子・タンパク質の発現解析、タンパク質の構造と機能解析、タンパク質分子の構造安定性、微生物増殖に伴う発熱過程の測定といった分子生物学や生物物理化学的なアプローチとインフォマティクスを組み合わせることで、高次の生命現象を理解するための教育研究を行います。さらに、これらの情報を利活用し、合成生物学的な手法による新規機能を持つ微生物の創製や計測装置の開発を行うことで、環境、化学、エネルギー、食品分野への産業応用を目指した教育研究を行います。
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最近の研究成果
Tanaka R. Miyake H, Shibata T. Genome sequence of Vibrio sp. strain 10N, an ulvan-degrading bacterium isolated from coastal seawater collected at Ise Bay, Japan. Microbiol. Resour. Announc. 13, (2) e00972-23. (2024).
Tanaka R, Kurishiba Y, Miyake H, Shibata T. Isolation, diversity and characterization of ulvan-degrading bacteria isolated from marine environments. Molecules, 27(11), 3420. doi.org/10.3390/molecules27113420 (2022).
Tanaka Y, Murase Y, Shibata T, Tanaka R, Mori T, Miyake H. Production of 4-deoxy-L-erythro-5-hexoseulose uronic acid using two free and immobilized alginate lyases from Falsirhodobacter sp. Alg1. Molecules, 27(10), 3308. doi.org/10.3390/molecules27103308 (2022).
特許権の取得:発明の名称「アルギン酸リアーゼ及び当該酵素を用いる不飽和ウロン酸単糖の製造方法」特許第6954644号 発明者:柴田敏行, 三宅英雄, 村瀬祥光, 田中礼士, モリテツシ, 竹山春子, 高橋真美. 特許権者 :国立大学法人三重大学
三宅英雄. セルロース系バイオマスからのブタノール生産「バイオエネルギー再燃 第2章4」シーエムシー出版, pp, 33-38 (2021).
三宅英雄. 微生物の熱測定 「熱量測定・熱分析ハンドブック 第3版 5.6 食品・生物材料」 丸善出版,pp.322 (2020).